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平成の終わりに、伝説の少女ギャグ漫画『B.B.Joker』をあらためて読んでみた

母親の影響で、私は学生時代からよく4コマ漫画を読んでいた。当サイト「まんが王国ラボ」でも、4コマ漫画のレビューを中心に書かせていただいている。 さて、4コマ好きを標榜するからには、この作品を紹介しないわけにはいかない。1997年~2002年に「LaLa」(白泉社)で連載されていた、知る人ぞ知る伝説の少女ギャグ漫画、『B.B.Joker』だ。

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変わっているけど、きっとどこかにいる家族の物語『うちは寿!』

上から読んでも下から読んでも「小池恵子」(こいけけいこ)先生は、等身大の人間ドラマを描くのが抜群にうまい。 『ななこまっしぐら!』では仲睦まじい新婚夫婦を。『おかあさまといっしょ』では冷戦状態の嫁と姑を。良い面も悪い面もひっくるめて、現代社会で暮らす人たちのありのままの姿を、ときにコミカルな、ときにシニカルな4コマ漫画で表現する。

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今宵も我らは部屋に集って酒を飲む!女のリアルを愛らしく描いた『宅飲み残念乙女ズ』

おかざき真里先生の『サプリ』しかり、東山アキコ先生の『東京タラレバ娘』しかり、尾崎衣良先生の『深夜のダメ恋図鑑』しかり、女はなぜいい歳になるとここぞとばかりに集まり、酒を飲み、人生について、男についてギャースカ喋りがちになるのだろうか。 筆者自身がアラサーになってわかったことがある。 ああああ〜〜〜〜女同士で集まって酒飲んで喋るの、めっっっっちゃ楽しい〜〜〜〜〜!!!!

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もしもタイムスリップして小学生に戻ったら、絶対にやってはいけないこと『無邪気の楽園』

タイムスリップしたい。高校時代や中学に戻りたい。これは誰もが考えることだろうし、それぞれ青春を謳歌した(しかけた、あるいはしようとはしてた)人間にとって、遡りたい時期は異なるはずだ。 私は女の子がたくさんいた、高校時代がいい。いや、でも後悔をたくさん残した中学時代がいいかも。待てよ、結局一番楽しかったのって小学校のときじゃなかったかしら……。

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壮大なスケールで人間の死生観を描く『創世のタイガ』を深読みしてみる

最近「あなたの文章は論理が飛躍していますね」と言われることが多い。確かに飛躍しているは飛躍しているのだけれど、その飛躍にこそ(その空白部分にこそ)文章の面白さはあるのもだと信じているし、やけに論理的な文章はだれの記憶にも残らない。そういった文章は時にただそこにあるだけ、ある種の残滓となってしまうことは、こと文章に携わる人間としては本当に悲しきことで、たまに涙を流しながら世を憂いている(嘘)。

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読めば肉が食べたくなる! 女子たちが肉をガッツく姿にキュンキュン『肉女のススメ』

なんのかんの肉ってウマい。 脂が甘くて柔らかい和牛、ミッシリと噛みごたえのあるオージー、じっくり煮込んでホロホロになった豚バラブロック、独特の臭みがクセになるマトン、疲れた時に食べると一気に元気になるニンニクたっぷりの馬刺し……。 ああ〜〜〜肉ってウマイな〜〜!! 数年前まではひとりで女が肉をガッツくなんて「はしたない」「女のくせに」とあまりいい目で見られなかったものだが、最近は「おひとりさま」がメジャーになり、ラーメンから焼肉まで幅広く食事を楽しめるようになって、本当によかったと思う。 小鳩ねねこ先生の『肉女のススメ』が生まれたのも、男女関係なく好きなものを気持ちよく食べればいいのだという潮流の表れなのかもしれない。

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連続幼女殺人事件の犯人像と、被害者のトラウマを描いた『闇の果てから』は子どもも大人も読むべき

「子どもに読ませたい漫画はあるか」と聞けば、きっとたくさんの答えが帰ってくるだろう。 感銘を受けた漫画や、面白かったギャグ漫画、偉人の功績を描いた漫画など、私もたくさんの読んでもらいたい作品が浮かんでくる。 そんな中で、とりわけ「子どもがある程度大きくなったら、必ず読んでほしい」と思っている漫画がある。単純に面白いとか、そういう理由からではなく「こういう危険があることを知ってほしい」という願いからだ。 連続幼女誘拐殺人をテーマにした漫画『闇の果てから』である。この作品を初めて手に取ったのは、小学生の高学年くらいの頃だったと思う。普段そんなことはしない母から「読んでおきなさい」と手渡されたのがきっかけだった。

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凄絶な体験は、時にギャグよりもギャグである。『ほとんど路上生活』

本当に怖い目にあったり、とんでもない窮地に陥ったりすると、そんな場合じゃないのに笑えてきてしまうことがある。 筆者の今までの人生は、客観的に見てさほど波乱万丈でもないし、特に大きな事件も体験せずに来たという自覚があるため、そうしたシチュエーションとして想像できる範囲は狭い。 だが、それでも恐怖と笑いがいつでも紙一重であることは実感としてわかるし、それが多くの人に共有されている感覚であるからこそ、ホラー映画を笑いのめす文化があったり、ホラー漫画の大家がギャグ漫画を描いたりもしてきたのだろう。

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この作品を読んでもまだ、生活保護受給者を「甘え」だと言えるだろうか。『健康で文化的な最低限度の生活』

「生活保護」という言葉を聞いて、いいイメージを抱く人はどれだけいるだろう(そもそも、いるのだろうか)。「それは国民の権利だ」と頭ではわかっていても、いざ「生活保護で暮らしています」という人と対面したら、やっぱり心のどこかで「ずるい」とか「怠けている」と思ってしまう自分がいるのではないか。 正直、私は「いや、生活保護は国民の権利だから、決して責めるような気持ちは抱かない」と言い切れる自信がなかった。生活保護に関するニュースとして耳に入ってくるものの多くが、不正受給絡みだったということもあるだろう。 しかし、2018年7月に吉岡里帆主演でドラマ化もされた作品『健康で文化的な最低限度の生活』を読んでから、少し自分の中で感覚が変わったように思う。

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卓球漫画なのにヒーロー漫画。胸熱くなる物語が凝縮された『ピンポン』

漫画における「ヒーロー」には様々なタイプがいる。熱血漢やクールなタイプ、ひょうきん者、怖さ危うさを併せ持つ性格…。 この記事を読んで頂いているのであれば、あなたが漫画好きなのは十二分に察せられる。 ということは、あなたの中にもお気に入りのヒーローがいるはずだ。 もしかしたら、それは漫画のキャラクターではないのかもしれない。尊敬する著名人有名人、家族、友達の中にいる、と言える方もいるだろう。 自分にとっての「ヒーロー」とは誰か。読むと、そんなことを考えてしまう漫画が『ピンポン』だ。