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ゆるふわマニアックな80’s学園SF『究極超人あ~る』は文化系人間の聖典だ

『究極超人あ~る』は、1985年~1987年に「週刊少年サンデー」誌上で連載された作品。 90年代には『機動警察パトレイバー』『じゃじゃ馬グルーミンUP!』、近年も『白暮のクロニクル』『でぃす×こみ』『新九郎、奔る!』などを発表し、常に第一線で活躍している漫画家・ゆうきまさみの初期代表作だ。 ゆうき作品はライトな読者とコアでマニアックなファンの両方を幅広く抱えていると思うが、本作はとりわけ、後者のコアでマニアックで熱心なファンが多い作品だ。 今回は、『あ~る』の魅力をひもときつつ、その理由を探ってみたい。

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全国の小学生を女装男子好きにした罪深い漫画『少女少年』をあらためて読んでみた

小学生のころ、私は小学館の学年別学習雑誌を購読していた。この字面ではピンと来ないかもしれないが、「小学○年生」という名前の雑誌といえば分かってもらえるだろう。 名前通り、「小学一年生」から「小学六年生」までの6種類があり、進級するごとに買う雑誌を変えていくという仕組み。しかし、発行部数の減少などの事情により現在は「小学一年生」を除いてすべて休刊していることを知り、時代の流れを感じてしまった。 それはさておき。当時の「小学六年生」で連載されていて、今もときどき本棚から単行本を取り出して読み返すほど思い入れが深い漫画がある。やぶうち優先生の『少女少年』シリーズだ。

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友達とつるむ必要ってある? 『湯神くんには友達がいない』にはその答えがちりばめられている。

とかく同調圧力の強い義務教育を終えて高校に進学すると、すべての高校生がとは言わないまでも「他人と同じことをしなければならない」という不可視の圧力からちょっとだけ解放された覚えはないだろうか。各々自由に勉学に励むもよし、勉学に励まないのもよし、部活を頑張るもよし、仲の良い友人とは別の授業を取って一人で受けても良し、一人飯をしてもよし、義務教育ではないので別に学校にすら来る必要すらないわけだ(親としっかり話して決めてほしいけれど)。

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不朽の伝説的漫画『タッチ』。大人のあなたにこそ読んでほしい作品の見所と魅力を語る

今から37年前の1981年、今なお漫画史に残る名作が誕生した。 あだち充先生の漫画『タッチ』だ。 コミックスの累計発行部数は1億部を超え、アニメ化はもちろん、実写化もされた伝説的作品であるため、知らない人はほとんどいないと思う。 そんな『タッチ』だが、単なる野球漫画だと思っていないだろうか。スポ根漫画だと敬遠していないだろうか。 もしそうであれば、それは「全くの誤解である」と言いたい。『タッチ』は、ただの野球漫画でもスポ根漫画でもない。あまりにも純粋な愛を描いた作品なのだ。

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「ギエピー!」漫画版『ポケットモンスター』を読み返すと、もはやポケモンではなかった

「ポケモンの”ピッピ”を思い浮かべてください」と言われたら、あなたの頭の中には何がイメージされるだろうか? 愛くるしい表情に、キュートなピンク色のボディ。 お月見山のアイドルで、ポケモンの中でも、 一、二を争う人気ポケモン、それがピッピだ。 でも、頭の奥底で違うイメージがモゾモゾしている人がいるのではないだろうか?

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「世の中には本当に死んだ方がいい人間がいる」。古谷実が描く衝撃作『ヒミズ』の絶望と希望について

今まで読んできた沢山の漫画の中で、特に好きなセリフがある。 「まるでオレの人生の目標は長生きみてーだ」 古谷実さんの漫画『ヒミズ』の主人公、住田の言葉だ。 もう数年前だったけれど、このセリフを読んだとき、「ああ、別に私、長生きするために生きてるわけじゃないんだよな」と心がフワッと軽くなったのをよく覚えている。 住田のあの言葉はきっと、過酷な人生を必死に生きようとする彼の心の奥底からでてきたものなんだと思う。 今回は、私が大好きな漫画『ヒミズ』について紹介したい。

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「無理はしてほしくない。2人で付き合っているんだから…」思いやりで恋を育む、強面イケメン先輩×ヘタレ純朴後輩のほのぼのワンLOVE『柴くんとシェパードさん』

©池森あゆ/ ジュリアンパブリッシング 恋愛は相手を思いやることが大切。片方の一方的な思いだけでは、いつかその恋は終わってしまいます。『柴くんとシェパードさん』は強面イケメン先輩×ヘタレ純朴後輩が、犬をきっかけに恋へと発展していくBL作品。男性同士なのに、そんなことを感じさせないほど、純粋な2人。互いを思いやる姿が印象的です。

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18年前の「りぼん」でアンドロイド彼氏!ぶっ飛び設定の『電動王子様タカハシ』

©亜月亮/集英社 毎月18万部発行されている少女コミック誌「りぼん」。(SHUEISHA AD NAVIより) 世の中には一体どれだけの「りぼんっ子」がいるのだろうか。 世代ごとに思い出の作品が異なり、飲み会で「なんの世代?」なんて盛り上がることができるのは長く愛されてきた雑誌だからだと思う。 かくいう私は「りぼんっ子」だ。 1990年代後半から2000年代前半にかけてが私の現役りぼんっ子時代だった。

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この号泣は義務教育レベル!『フルーツバスケット』を読んだことがない友人に読ませてみた

もし自分が親になって子どもができたとき、子どもに読ませたい漫画としてどれを本棚におくか。   ひとたび漫画好きが集まれば、「『SLAM DUNK』は義務教育」「『あさきゆめみし』を読めば古文は安心」「『銀の匙 Silver Spoon』で食のリテラシーを高めたい」と様々な意見が飛び出す。   とある友人は、息子の身長が140cmくらいになったら届く高さに桂正和先生の『電影少女』を並べたいと言っていた。素晴らしい親心である。   さて、いろんな作品が候補に上がるなか、この名前を出すとほぼ全員が「ああああ〜〜〜わかる」と納得する作品がある。   高屋奈月先生の『フルーツバスケット』である。