エロい、ゲスい、でも尊い。美少女JKのお下品コメディ『有害指定同級生』

レビュー

高校生、思春期、17歳。恋の話は楽しいけれど、性の話はちょっぴり照れる。そんな尊い青春時代が、皆さんにはありましたか? 私ある。保健の授業すら照れるタイプの童貞メンタルJKでした。
 
今からご紹介する『有害指定同級生』は、性への恥じらい皆無でエロに突っ走る有害女子と、彼女に振り回されるピュアな無害女子、ふたりの女子高生が織りなすとっても愉快なお下品コメディです。

 

有害指定同級生
©くろは/集英社
 

エロとピュア、正反対なふたりの少女

 
ピュアな無害女子こと、クラス委員の八橋みやこ。髪はおさげ、制服は着崩さず、校則は破らず、「ヒップホップは不良の音楽!!」と韻を踏むことすら己にNGを課す、とっても真面目な女の子です。
 

 
そしてこちらが、都城(みやこじょう)玲華。美人です。
 

 
白い肌、大きな瞳、長いまつ毛、サラサラの黒髪。黙っていればとっても美しい都城さん。
 

 
でも、口を開けば有害です。よっこらセックス。
 

有害女子に翻弄される無害女子

 
都城さんが誰にとって有害って、もちろん八橋さんにです。
 
ふたりは同じクラスで隣同士の席。物理的な距離はとっても近いですが、中身は正反対です。八橋さん、生まれてこの方アダルトサイトも見たことがない生娘なんだから。
 
そんな八橋さんに対して。
 

 
都城さんは。
 

 
どんなに嫌がられても。
 

 
有害なちょっかいばっかりかけます。
 
八橋さんのパンツをのぞき、八橋さんの下着を想像し、八橋さんと2人の放課後シチュエーションに妄想を広げ、嬉々とした顔で「人間の3大欲求、金、暴力、セックス」など爆弾発言を次々ぶち込んでくる都城さん。
 
そんな彼女に頬を赤らめ全身硬直させながらも、生真面目な八橋さんは「クラス委員として、あなたを絶対更生させる!!」と宣言します。
 

有害女子の口撃に揺れ、たまに暴力的になる無害女子

 
しかし、有害女子の更生は一筋縄ではいきません。
 
例えば、都城さんが嬉しそうにローターを見せびらかす第3話。設定が有害。
 
自分で買っておきながら「これはそもそもなんの道具なのかしら??」なんてとぼける彼女を前に、八橋さんは思わず顔を上気させます。
 
生娘がそんなことを知っているのは不健全、でも本当に使い方を知らないかと聞かれたら、うう、ううぅぅ……
 
うぅぅぅ!!!
 

 
恥じらい、内なる葛藤、その末にいたたまれず都城さんを攻撃する八橋さん、本当にかわいくないですか?? ローターを目に突っ込むプレイは過激ですけども。
 

 
(懲りない都城さんと、たまにすごく怖いことを言う八橋さん)
 
都城さんは有害指定、でもこの作品はR指定なし。ひとつひとつの言葉を拾えばなかなかに過激ですが、作画が可愛いおかげでゲス度が致死量を超えることはありません。
 
2人のエロくてゲスくて(個人的には)美しく尊い攻防の末に、都城さんは無害に厚生するのか。はたまた八橋さんが有害に染まるのか。
 
できれば正反対な2人のまま、永遠にこのやり取りをニコニコ見守りたい気持ちになります。『有害指定同級生』、ぜひどうぞ。
 
 
有害指定同級生/くろは/集英社