梅雨入りして、空が曇ると気持ちも晴れず、やる気もダウン。しかも6月って連休がないんだよね……。
ダルっとしてしまった脳内をリセットして、夏に向けて頑張りたい!!
そんなあなたのやる気を後押しするようなやる気ジワジワ漫画を各作品のやる気が出てくるポイントとともにご紹介していきます。
恩師との出会いに感謝。人気漫画家のルーツを知る『かくかくしかじか』
©東村アキコ/集英社
まず紹介したいのは、筆の速さとギャクセンスの高さが魅力的、漫画家・東村アキコのルーツを描いた自伝エッセイ漫画『かくかくしかじか』です。
宮崎県出身の著者が美術大学を志し、人気漫画家になるまでを描いています。
彼女に大きなきっかけを与えた「日高先生」がこの作品の大きな肝。

日高先生は、著者が美術大学を目指すにあたって通うことになった絵画教室の先生です。
上はジャージ、下はジーンズでいつも竹刀を振りかざしている。
とにかく怖い。見るからに怖い。
熱血指導に耐えて耐えて、たまに逃げて。
日高先生と著者の掛け合いがどんどん愛おしく感じてくるんですよね……。
そして、熱血先生とは怖さと同時に深い愛情をも兼ね備えています。
著者が感じた日高先生とはどんな人物だったのか。
画力向上とともに根性も叩き込まれる毎日。
決して理屈では語れない愛のある指導にきっと引き込まれてしまうでしょう。
★やる気が出てくるポイント
・日高先生の熱血さにビビりつつ、食らいつく著者の打たれ強さ
・一見厳しいが、愛情の深い日高先生の発言の数々
夢中になれることにやっと出会えた! ゼロから美大を目指す成長記『ブルーピリオド』
©Tsubasa Yamaguchi/講談社
日々の充実度とはなにをもって計れるものなのだろうか。
たとえ人より秀でている部分があったとしても、それは毎日の充実度にはおよそ関係のないことなのかもしれません。
続いて紹介する『ブルーピリオド』は、勉強のできる優等生・八虎(やとら)が美術室で見かけた絵に魅了されたことをきっかけに美術大学を目指す物語。

人よりも勉強ができて、スクールカーストでも上位にいてなに不自由ないはずの八虎。
しかし、夢中になったり悔しい思いをすることのない彼は日々にマンネリを感じていました。
全く描いたことのなかった絵画の世界に没頭し、美術大学を目指すと決めた八虎の奮闘にドキドキしっぱなし! 美大の入学試験、予備学校の日常など、今まで知らなかった美大のいろはも丁寧に描かれています。
「自分にとって本気になれることはなんだろうか」とキャリアの棚下ろしを行うきっかけにもなるはず!
★やる気が出てくるポイント
・「絵」という生きがいを見つけた八虎の表情にやられる!
・八虎が母親に美大にかける気持ちを伝えるシーンにグッとくる。
生きがいは意外と身近にあった!『とんかつDJアゲ太郎』
©イーピャオ・小山ゆうじろう/集英社
漫然と生活をしているとなかなか気づかないが、実は自分のライフワークは既に身近にあるのかもしれません。

『とんかつDJアゲ太郎』の主人公、勝又揚太郎(かつまたあげたろう)は渋谷の老舗とんかつ屋の3代目。流れで継ぐことになった家業を、さも面倒くさそうにこなす毎日。しかし、たまたまとんかつを配達したクラブで、「DJ」と「とんかつ」に共通点があることに気づき、DJの世界にのめり込んでいく……。
初めてタイトルを聞いた時「とんかつとDJ!? はちゃめちゃだな……」と思いましたが、これがベストマッチなんです。
「面倒くさい」「そんなにやりたくないけど」と惰性で自分の仕事に取り組んでいた揚太郎が、とんかつDJアゲ太郎として家業も趣味もいきいきと取り組む姿にきっと勇気とやる気をもらうはず!
★やる気が出てくるポイント
・アゲ太郎が趣味も仕事も全力で向き合う姿がイイ!
・家業、跡継ぎのわずらわしさを軽やかに解決していく様子が気持ちいい
以上、やる気がジワジワ湧いてくる漫画をご紹介しました!
3タイトル合わせても週末2日間で読み切れる巻数なので、ブースター的に買い集めることをおすすめします!
『かくかくしかじか/東村アキコ 集英社』
『ブルーピリオド/山口つばさ 講談社』
『とんかつDJアゲ太郎/イーピャオ・小山ゆうじろう 集英社』