煩悩のおもむくままに読みたくなってくるエッチなコメディ漫画4選

まとめ

子供の頃。漫画を読んでいてエッチなシーンが出てくると、ドキドキしませんでしたか? ちょっと背伸びして大人の世界を覗きこんでしまったような、イケナイものをうっかり目撃してしまったような、禁忌に触れる緊張感。

今回は一般漫画でありながら、エッチなサービスシーンが多めな「ちょいエロ」特集! 夏バテもふっ飛ばして元気になれる4つのちょっとセクシーな面白漫画、紹介しましょう!

『ゆらぎ荘の幽奈さん』

ゆらぎ荘の幽奈さん カラー版
©ミウラタダヒロ/集英社

『ハレンチ学園』『電影少女』など「週刊少年ジャンプ」のお色気コメディは、常に男の子の心を魅了してきました。そして今、『To LOVEる―とらぶる―』の後を継いでジャンプ系エロコメの後継者となったのは、間違いなく『ゆらぎ荘の幽奈さん』でしょう。

例えば10巻収録の84話。学校の七不思議で「魔の前屈階段」という怪異の原因を調べる主人公のコガラシたち。

「何故かパンチラしちまうっつー恐ろしい階段らしいんス」

とのことで、この階段にいると、どうしても前屈みになってしまうんだそうです。

これ、ミウラタダヒロ先生が物語を考える過程でディティールを埋めていったんじゃないと思うんですよ。まず「女の子にパンチラさせたいなー」って目的があって、「じゃあ学校の怪談にしちゃおうか」って発想から描かれたと勝手に解釈してます。

つまりエッチシーンが先で、理由は後付け。因果が逆なんです。

10月発売予定の12巻に収録される99話では、コガラシが病床に臥せています。どうやら「12時間以内に12枚の女子のパンツを見ないと死に至る呪い」にかかってしまったという。そんなアホな。しかし、そんなアホを全力で描く。ミウラタダヒロ先生は天才だと確信しました。

描きたいスケベシーンがあって、そのための状況を作る。逆転の発想で生まれたお色気描写の数々。世界よ、これが日本のエロコメだ!

当然、ラッキースケベだけが本作の魅力じゃありません。主人公のコガラシが、漢気のある好青年なのもポイント高いです。

自分がクラスメイトに誤解されて見下されようとも、幽奈を一人の女子として扱う態度(1巻4話)。コガラシさんカッケー!と尊敬しました。コガラシが人格者だからこそ、我々は安心して幽奈さんたちを任せることができるのです(何目線?)。

女の子が脱がされてしまう時には、さりげなく上着を羽織らせる硬派な態度。バンカラな格好といい、どことなく懐かしい雰囲気を漂わせる冬空コガラシこそ、古き良き理想の男性像なのでしょう。

『モネさんのマジメすぎるつき合い方』

 

モネさんのマジメすぎるつき合い方 セミカラー版
©梧桐柾木/集英社

容姿端麗で優等生の夜桜萌々音。通称モネさんと両想いになったノブ君こと春田信康。ところがモネさんの恋愛観がポンコツすぎて、偏った恋愛知識にいつも振り回されてしまうのだった───。

まず最初に触れておくべき真実ですが、「メガネ」×「巨乳」×「生徒会長」で数え役満上がってます。そんな魅力マシマシな最強属性のモネさんが、毎度、恋愛で暴走してしまうのが面白おかしい本作。

・恋人同士は常に一緒がいい→手錠して学校生活を送る

・お互いの立場に立ってみましょう→女装と男装で性差を逆転

恋愛ビギナーのカップルなのに、一足飛びで上級者向けにチャレンジしとるやないですか! そんな視野狭窄の恋愛観が引き起こすトラブルの連続は、時にエッチハプニングへと発展します。

手錠したまま女子トイレに二人で入ると、誰かが後から入ってきて、二人は個室で密着してしまったり。

「匂いを嗅ぎ合うことは肉体的接触じゃないので健全です」という超論理で、クンクンしているうちにモネさんが暴走したり。

聞きかじりの恋愛知識+真面目さでフェチズムを描くユニークさが「モネさん」の見どころです。

さらにスポーツ少女の朝比奈菫、後輩の陽炎椿といった異性の免疫ゼロのウブな乙女が次々に登場。二人とも猫カフェで、林間学校で、様々な場所でエッチなアクシデントに巻き起まれながらも、誠実なノブ君に恋するようになっていきます。

ヒロインの内面を映すモノローグや台詞回しが実に巧みで、決してエロだけじゃない。「ラブ」の描写も大変素晴らしいラブコメに仕上がっています。

『マルセイ!!』

 

マルセイ!!
©鯨川リョウ/小学館

性犯罪を取り締まる組織「性犯罪特殊対策チーム」通称「マルセイ」に新たに配属された、新人の但木心。これは卑劣な性犯罪者から日夜市民を守る、エッチなおとり捜査の物語である。

婦警さんが毎回エッチな目に遭っちゃうという、コンプライアンスに厳しいご時世に物申すキワドいネタの大胆さに拍手したい。

満員電車の痴漢にもなすがまま。

土下座パンチラ懇願男にもしぶしぶ見せちゃうし…

卑猥な罠にひっかかりまくってしまう流されやすい性格、ちょろイン(ちょろいヒロイン)として輝いてます! まあ本人はちっとも嬉しくない不名誉な称号ですが。

この土下座パンツ回だけでも、「駆ーるズ・アンド・パンツァー!!!」(ガールズアンドパンツァー)「いいや限界だッ!! ヌくね!!!」(『ジョジョの奇妙な冒険』第4部より、吉良吉影のセリフ「いいや!『限界』だッ!押すねッ!」)みたいなパロディネタを盛り込んでいて、思わず吹き出すおかしさ。エロだけじゃなくユーモアも、使い所が上手なんで面白味があります。

水龍敬ファッションの「フェロモン」、日焼けショートカット元気っ子の「神風」といった他の婦警たちも個性豊か。もっとも一番キャラが立っているのは、ガタイのいいグラサンの課長かも。ハードボイルドな見た目に反して、すべてがド変態発言というね……「素人AVが素人じゃない事なんざ百も承知さァ…」とか、しみじみと感傷に浸っても、別にいい事言ってませんから。

エロネタとギャグ、どちらの密度も濃いので読み応えがある、エネルギッシュな作風に仕上がっています。

『女子小学生はじめました P!』

 

女子小学生はじめました P!
©牛乳のみお/白泉社(ヤングアニマル)

30歳、童貞、女子小学生はじめました──仕事に嫌気がさしてた30歳男がある日かわいい女子小学生になっちゃった!? 今できるのは……パンツをかぶることだけ!

男子たるもの、一度は女子小学生になりたいものですが、そんな夢の願望を叶えてくれるマンガがこちら。30歳ブラック企業に務めるサラリーマンが、女子小学生の身体に意識だけ入り込んでしまう話です。ロリの名は? はい、夢川るるちゃんと言います。

親友の「りり」や「のの」とキャッキャウフフの第二の人生で多幸感いっぱい。

しかし平和なロリ生活も長続きしません。るるの元になった人格はどこへ? 謎のしゃべる小動物「コロコ」の正体は? るるを狙う洋ロリ「成瀬リコッタ」の目的やいかに? 美少女のパンツに秘められた“夢力”をめぐるファンタジー、謎が謎を呼ぶ展開が飽きさせません。

夢力を発動させるために、ことあるごとに美少女のパンツを手に入れる必要があります。パンツを交換したり、説得したり、失神中の子から脱がせたり……あの手この手で美少女のパンツが乱舞する素敵漫画です。

5巻までの第一部は、るるvsリコッタの対決がメイン。リコッタの狡猾な罠でピンチに陥った童貞主人公は、とある秘策を画策します。そのシーンがカッコいい。

「おまえ もうとっくに負けているんだぜ」って、ジョセフ・ジョースターかよー! 『ジョジョの奇妙な冒険』を思わせる頭脳戦+超常バトル展開。本作は少年漫画の文法で描かれているんですよね。ロリ+パンツが全面に出ているから気づきにくいんですが!

「そこに女子小学生がいたら助ける。それが俺の“ロリ魂”だからな」

チャーミングな女子小学生を存分に拝める上に、お話も面白い。キャラとストーリーの両輪が見事なロリ漫画です。

まとめ

良質なエロコメには、エッチ要素がキャラクターの魅力を引き出したり、物語を盛り上げるスパイスになっている作品が多いです。

ここで紹介した4つの漫画もお色気だけじゃなくて、純愛、ギャグ、バトルなど、プラスアルファの面白さを内包しています。ぜひお試しあれ。

ゆらぎ荘の幽奈さん カラー版/ミウラタダヒロ 集英社
モネさんのマジメすぎるつき合い方 セミカラー版/梧桐柾木 集英社
マルセイ!!/鯨川リョウ 小学館
女子小学生はじめました P!/牛乳のみお 白泉社(ヤングアニマル)