春は出会いの季節、つまり恋の季節!
誰しも若かりし頃はファンタジックな恋愛マンガをこっそり開いて、恋と愛の機微を学ぼうとしたものではないでしょうか?
しかし大人になったからには、現実的で再現性あるテクニックで勝負したいもの。
というわけで、今回紹介するのはフワフワした恋愛アドバイスを提言するだけではなく、
異性のハートをガチで掴むテクニックを学べるマンガをご紹介します。
恋愛はテクノロジーで攻略できる!? 『ぼくは愛を証明しようと思う。』
かつて人情と運任せでまわっていた金融や広告がいまやデータやアルゴリズムに主導権を握られてしまっているように、恋愛もまたテクノロジーの力でハックできてしまうのではないか。
『ぼくは愛を証明しようと思う。』は、そんな発想で編み出された、藤沢数希さんの「恋愛工学」のメソッドを公開した、同タイトルの小説のマンガ版です。
「工学」というちょっと固そうな題目ですが、つらつらと理論を書き連ねるような退屈な構成にはなっていません。主人公のモテない弁理士の青年が、恋愛工学のエキスパートである謎の男からテクニックを学び、モテる男になっていくというストーリーになっています。

面白いのは、まずは「モテとは何か?」という定義から入るところ。
僕らは「モテたいなー」というボヤキを当たり前のように口にしてしまいますが、この漫画ではモテを定義し、数値化し、それを最大化するにはどうすればいいのかを論理的に突き詰めます。
なので「実行すれば成功する」というイメージをかなり明確に持つことができます。
少し勇気は必要ですが、読んだら即、行動に移すことをお勧めします。
愛人教授による、不倫講義録!『フリンジマン』
一度きりの人生。何事も、やらないままより挑戦していくほうが楽しいはず。
『フリンジマン』はそんなシンプルなロジックで不倫に走る、大人げない大人たちの物語です。
主人公は、愛人づくりのベテランである愛人教授(ラ・マンプロフェッサー)を中心とする、不倫同盟の面々。作中では社会的地位を損なうリスクを負ってまで、愛人をつくろうとする男たちの姿がコミカルに描かれます。

紹介される不倫テクニックの数々は、心理学や人間観察に裏打ちされたものばかり。
愛人づくりはともかく、良好な人間関係を構築するのにも応用できそうな内容です。
たとえば「ガリンペイロ理論」。
「ガリンペイロ」とは砂金を掘る人たちのことなのですが、優秀なガリンペイロは砂金を掘るのが上手いのではなく、”砂金が埋まっている場所”を見つけるのが上手なのだそうです。
それと同じく、人を褒めるときには、他の人が褒めつくしてしまった(掘りつくしてしまった)ところではなく、まだ人が掘っていないポイントを見つけて褒めろと愛人教授は言います。
美人やイケメンに、「美人だねー」「イケメンですね」といっても印象に残らないということで、本人も気づいていない美点を見つけられるとベストです。
勉強になりますね。
もちろんそうしたライトなテクニックだけでなく、愛人とのデート中に気を付けるポイントといった、一歩先に進んだアドバイスも満載です。
身に覚えのある方は読んでおいて損はないでしょう。
モテる女が無意識にやっていることとは? 『モテない女は罪である』
上記2つの作品はどちらかというと男性向けの恋愛テクニックを教示する漫画でしたが、『モテない女は罪である』には、どちらかというと女性向けの恋愛テクニックが描かれています。
モテない女性捜査官・モリーが、謎の女たらし・蘭堂ナイルを検挙。
取り調べにかこつけて、モテテクニックを聞き出しまくるというストーリーです。
僕は男性目線で読んだのですが、女性がこの漫画に描かれていることを実行したら99%の男性には効果抜群です。
恋に落ちるかどうかはともかく、少なくとも相手を女性として意識してしまうと思います。
女性目線で読んだら、テクニックと言うにもあまりにも単純すぎるわい!というツッコミが入るかもしれません。ですが男なんて所詮その程度なのです…。

以上、実践的なテクニックが学べる漫画をご紹介しました。
意中のあの人にアプローチしたい…!という方は、こっそり手に取ってみてはいかがでしょうか?
『ぼくは愛を証明しようと思う。/藤沢数希 他 講談社』
『フリンジマン/青木U平 講談社』
『モテない女は罪である/山田玲司』