すました顔のアノ人の、秘密の××……隠し事漫画3選!

まとめ

短いようで長い人生。仕事とプライベートを行き来していると、誰もがどこかで大なり小なり秘密ができるもの。
それらはたまたま話す機会がなかっただけでも、意識的な秘め事でも言わないでいると、じわじわと言いにくくなってしまうから不思議です。
 
今回ご紹介するのは、そんな「隠し事」を抱える人たちを描いた漫画たち。

 
彼ら、彼女らが秘密を守ろうとする様子は応援したくもなりますが、やっぱりどこか滑稽な感じです。
 

女子高生コスプレしてたら弟に言い寄られて…

 

ライアー×ライアー
©金田一蓮十郎/講談社
 
最初に紹介する『ライアー×ライアー』の隠し事は、自分と相手の秘密の関係。
 
主人公の女子大生・湊は、とある事情で友達に借りた可愛い高校の制服で渋谷を歩いているとき、義理の弟である透にぶつかってしまいます。
 

 
派手目な女子高生メイクのせいで、透はぶつかった相手が自分の姉だと気づかずにナンパ。湊がからかわれているのかと思いつつそれを受けたことで、二人の奇妙な関係が始まってしまいます。
 
女癖が悪いはずの弟の思わぬ本気に、最初についた嘘を告白するタイミングをずるずると失って葛藤する湊がとってもキュートです。
 

デキる美人課長の秘密の趣味は…

 

木根さんの1人でキネマ
©アサイ/白泉社(ヤングアニマル)
 
次に紹介するのは『木根さんの1人でキネマ』。
主人公、木根さんの隠し事は、趣味の映画鑑賞です。
 

 
映画鑑賞は引かれるような趣味ではないと思います。しかし木根さんの場合は、そのラインナップと愛し方が、ちょっとだけ偏り気味なのです。
 
ジョージ・A・ロメロ監督の『ゾンビ』を始めとするゾンビ映画を観ては、「走るゾンビ」と「歩くゾンビ」の違いを語ります。
 
『スターウォーズ』の新作を最大限に楽しむために、映画館に行くまでは予告編すら観ないように徹底し、ひとたび周囲の人の話題に上ろうものならあらゆる手段を使って遮ります。
 
会社ではデキる課長で通している木根さん。映画にかける想いを隠しながらも、全力で楽しもうとする姿勢は、趣味人として見習っていきたいものであります。
 

私の隠し事は、描く仕事

 

かくしごと
©Kouji Kumeta/講談社
 
最後は隠し事漫画の真打、その名も『かくしごと』です。
 

 
主人公は漫画家の後藤可久士(かくし)。そこそこ売れている漫画家なのですが、溺愛する娘の姫に、自分の職業を知られるのを異常に恐れています。
 
朝、学校に行く姫と一緒に家を出る時にはスーツに身を包み、会社に行くフリをしてから途中で着替えて仕事場に向かいます。
 
そこまでやる理由は、可久士の描く漫画が「恥ずかしい作品」だから。父親がそんな漫画を描いていると知られたら、学校でいじめられる…不登校になる…グレる…そんな激しい被害妄想が、彼に極端な行動をとらせます。
 
『かってに改蔵』『さよなら絶望先生』などを描いてきた久米田康治さんの切れ味バツグンのギャグは、本作でも健在。毎度のテンションで笑わせてくれます。
 
と言うわけで、隠し事漫画3作でした。自分にも秘密がある方は、隠し方を真似するのにも役立つかもしれませんね。
 
 
ライアー×ライアー/金田一蓮十郎 講談社
木根さんの1人でキネマ/アサイ 白泉社(ヤングアニマル)
かくしごと/久米田康治 講談社