少年漫画

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連載終了から24年、未だ色褪せない『幽★遊★白書』は何度読んでも愛が深まるばかりの名作だよねという話

正直なところ、少年漫画でよくある「バトル漫画」には、あまり興味がなかった。 ギャグ漫画だと思って読んでいた作品が突然シリアスなバトルシーンに入ったりすると、「早くこの戦い終わらないかなぁ」と思うくらい、興味がなかった。 そんな私の価値観を根底から覆した漫画がある。バトル漫画の面白さ、見所を教えてくれた作品がある。 知らない人はほとんどいないであろう、冨樫義博先生が手がけた超有名作品『幽★遊★白書』だ。

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ゆるふわマニアックな80’s学園SF『究極超人あ~る』は文化系人間の聖典だ

『究極超人あ~る』は、1985年~1987年に「週刊少年サンデー」誌上で連載された作品。 90年代には『機動警察パトレイバー』『じゃじゃ馬グルーミンUP!』、近年も『白暮のクロニクル』『でぃす×こみ』『新九郎、奔る!』などを発表し、常に第一線で活躍している漫画家・ゆうきまさみの初期代表作だ。 ゆうき作品はライトな読者とコアでマニアックなファンの両方を幅広く抱えていると思うが、本作はとりわけ、後者のコアでマニアックで熱心なファンが多い作品だ。 今回は、『あ~る』の魅力をひもときつつ、その理由を探ってみたい。

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友達とつるむ必要ってある? 『湯神くんには友達がいない』にはその答えがちりばめられている。

とかく同調圧力の強い義務教育を終えて高校に進学すると、すべての高校生がとは言わないまでも「他人と同じことをしなければならない」という不可視の圧力からちょっとだけ解放された覚えはないだろうか。各々自由に勉学に励むもよし、勉学に励まないのもよし、部活を頑張るもよし、仲の良い友人とは別の授業を取って一人で受けても良し、一人飯をしてもよし、義務教育ではないので別に学校にすら来る必要すらないわけだ(親としっかり話して決めてほしいけれど)。

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不朽の伝説的漫画『タッチ』。大人のあなたにこそ読んでほしい作品の見所と魅力を語る

今から37年前の1981年、今なお漫画史に残る名作が誕生した。 あだち充先生の漫画『タッチ』だ。 コミックスの累計発行部数は1億部を超え、アニメ化はもちろん、実写化もされた伝説的作品であるため、知らない人はほとんどいないと思う。 そんな『タッチ』だが、単なる野球漫画だと思っていないだろうか。スポ根漫画だと敬遠していないだろうか。 もしそうであれば、それは「全くの誤解である」と言いたい。『タッチ』は、ただの野球漫画でもスポ根漫画でもない。あまりにも純粋な愛を描いた作品なのだ。

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「ギエピー!」漫画版『ポケットモンスター』を読み返すと、もはやポケモンではなかった

「ポケモンの”ピッピ”を思い浮かべてください」と言われたら、あなたの頭の中には何がイメージされるだろうか? 愛くるしい表情に、キュートなピンク色のボディ。 お月見山のアイドルで、ポケモンの中でも、 一、二を争う人気ポケモン、それがピッピだ。 でも、頭の奥底で違うイメージがモゾモゾしている人がいるのではないだろうか?

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一度読んだら、始めずにはいられない!? 趣味の“きっかけ”漫画4選

秋は気温も落ち着き、過ごしやすい季節。また、食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋というように、いろんなことに取り組みたくなる時期でもあります。 日ごろから「なにか趣味を始めたい」「新しい自分を開拓したい」と思ってはいても、実際のところ何が面白そうなのかは自分だけではわからないことも多いですよね。そんなときには、まず漫画を読むことから始めてみるのはどうでしょうか?今回は、主人公が夢中になっていることを読んでいる自分もつい始めたくなってしまう……そんな“きっかけ”漫画を紹介します。

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元気になりたい時に読みたい、お姉ちゃん漫画4選

姉ブームが到来する予兆、ここにあり コンテンツの世界には、好景気には男性が強気になるオラオラ系が流行り、不景気には年上の女性に甘える作風が流行するという噂があります。 リーマンショックから10年間の上げ相場。10月の日経平均株価の大幅下落もあって、経済の先行き不透明感が強くなってきました。そう、甘えさせてくれるお姉ちゃんのニーズが爆上げする時代が到来するのです! ということで今回の姉漫画特集。包容力のあるお姉さんからイレギュラーなウザい姉まで、熱い姉漫画を4作品ご紹介。珠玉のお姉さんが登場します!

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可愛いだけじゃない!? 動物好きの方にこそおすすめしたい漫画3選

 ネコや犬って、どうしてあんなに可愛いんでしょうね。  私ごとで恐縮ですが、我が家にはチックルちゃんという愛猫がいまして、目に入れても痛くないのですが、先日、そんな私がネコアレルギーであることが判明しました。  心からの愛と、体からの拒絶反応。 なんというジレンマ。愛猫は私の顔の前で寝るのですが、なんでも、猫のフケが喘息を引き起こすらしいのです。 なんと苦しいアンビバレンツなのでしょう。 愛は障害が大きいほど燃え上がるといいますが、それは動物に対しても同じなのだということを、身をもって実感した出来事でした。

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「ギャグ漫画界で語り継がれる伝説的作品『ピューと吹く!ジャガー』の魅力を改めて振り返る」

「週刊少年ジャンプでの連載終了から8年経った」と聞いて「え、もうそんなに!?」と驚いてしまったのだが、どうやらもうそれくらい経ったらしい。時の流れはとんでもなく早いものだ。 うすた京介先生による大人気漫画『ピューと吹く!ジャガー』の話なのだけれど、ついつい懐かしくなって「もう8年かぁ」と思いながらパラパラとページをめくっていくと、やっぱりめちゃくちゃにおもしろくて、1冊…2冊…と読み進めてしまい、気づかぬうちに時間をごっそりと盗まれてしまった。 そんな『ピューと吹く!ジャガー』の魅力について、ここで改めて振り返りたい。

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「何もない」がある漫画。サンカクヘッド先生の破天荒すぎるデビュー作『ぽんてら』

外では才色兼備の「美妹(びもうと)」、しかし家に帰ると頭身が縮んでグータラな「干物妹(ひもうと)」になってしまう女子高生の生態を描いたギャグ漫画、『干物妹!うまるちゃん』。単行本の累計発行部数は300万部以上を数え、TVアニメも放送されていたため、知っている人も多いはず。 この作品のヒットにより、サンカクヘッド先生は晴れて有名漫画家の仲間入りを果たす。今回は、そんな作者の記念すべきデビュー作『ぽんてら』を紹介したい。『干物妹!うまるちゃん』に比べると絵柄も作風も荒々しいが、ヒロインたちのかわいさや、作者特有のギャグセンスは当時から健在だ。