野球

レビュー

もうすぐ30歳ですがどうにかして今から高校球児になれませんか?『おおきく振りかぶって』

私は高校時代、漫画研究部だった。「漫画を研究する!」と意気込んで毎日部室に篭り、毎日漫画を読んでいた。いや、描いてもいましたよ。9対1ぐらいで。 休日も本屋に通った。友達の家に遊びに行くこともあったが、そこでも漫画を読んでいた。 「高校」という青春ど真ん中にそういった暮らしをしていたおかげで、今こうして漫画について文章を書けるわけで、それについて後悔はしていない。 ただちょっと、ほんのちょっと、小指の爪の先ぐらい、時々思う。 「甲子園、目指したかったな」って。

レビュー

不朽の伝説的漫画『タッチ』。大人のあなたにこそ読んでほしい作品の見所と魅力を語る

今から37年前の1981年、今なお漫画史に残る名作が誕生した。 あだち充先生の漫画『タッチ』だ。 コミックスの累計発行部数は1億部を超え、アニメ化はもちろん、実写化もされた伝説的作品であるため、知らない人はほとんどいないと思う。 そんな『タッチ』だが、単なる野球漫画だと思っていないだろうか。スポ根漫画だと敬遠していないだろうか。 もしそうであれば、それは「全くの誤解である」と言いたい。『タッチ』は、ただの野球漫画でもスポ根漫画でもない。あまりにも純粋な愛を描いた作品なのだ。