ヒューマンドラマ

レビュー

さえない中年女が若手バンドに恋をして……『たそがれたかこ』は不器用な人へ送る応援歌

中年の恋愛だとか、若い男に夢中になる話だとか。 『たそがれたかこ』はそんな簡単な話ではない。   実年齢に精神年齢が伴わず、焦ったり後悔したり諦観したり、そんな中でふと「生きること」への活路を探す、不器用な大人全員をボコボコに殴ってくる作品なのだ。

レビュー

好きで選んだはずの仕事でも圧倒的な現実の前に心は疲れる 『編プロ☆ガール』

漫画誌の休刊の報が相次ぎ、いよいよ出版業界もヤバいのではないかと思われる方も多いかと思われますが、この業界はもう20年ほども“出版不況”だと言われ続けておりまして、それでもどうにかこうにか生き長らえてまいりました。しかしここ数年の不況ぶりは格別で、やはり確実にこの業界は衰退しているのです。

その他

今週のまんが名言vol.18 おんなのいえ/鳥飼茜 より

29歳からの人生仕切り直し。そこに立ち会う母と妹。女ばかり3人家族の物語『おんなのいえ』 30を前に同棲していた恋人に振られ人生設計ガタガタの有香に、妹のすみ香と東京で同居するようにとの「母親命令」が下される。 すみ香の代わりに断りに行ったキャバクラの面接で、うっかり採用されてしまう有香。 不満をぶつける有香にすみ香が言うひとこと。

レビュー

自分らしい生活って?アラサー女子のバイブルがここにあった『セクシー田中さん』

絵に描いたような幸せまでは求めないけど、それなりに堅実に、不幸にならないように。   大体60点くらいの人生が送れたらそれでオッケー。   景気が上向きになってきたとはいえ、将来はいつだって不透明。   だから普通の生活を求めるのは主として正しいのかもしれない。だけど、どこかもやもや……。   安定した生活を求める自分に対して、少しでもわだかまりを感じる人に読んでもらいたいのが『セクシー田中さん』です。

レビュー

1本の映画を観るような読書体験。 読み応え満点の不思議なオムニバス『まがいの器~古道具屋奇譚~』

毎日の過ぎていくスピードが速すぎる、と感じることはないだろうか?   …それは年を取ったからでは?と言われてしまうと返す言葉もないのだが、それだけではなく、秒ごとに更新されるSNSのタイムラインに押し流されるように生活しているような気がして、(自らそういう環境を作っているし、もちろんそれによって便利になっている部分もあるが)少し息苦しいと思うことがある。

レビュー

誰だって夢を追える。田舎娘がアイドルを目指す『きらめきのがおか』を読むと生きる希望が湧いてくる

どこか、「夢を追う」という言葉は、若者の特権のようなイメージがある。大人になると、身分不相応な夢をもつことが、恥ずべきことのように感じられてしまう。「いい歳して……」なんて言われちゃうかもしれない。ほんとうはやりたいことがあったとしても、尻込みしてしまうかもしれない。   ゴトウユキコが描く『きらめきのがおか』は、そんな人生における夢を、いくつになっても、誰であっても、追いかけていいんだ、という勇気を与えてくれる作品だ。

レビュー

数学嫌いな文系にこそ読んで欲しい。数学の大切さが詰まった『はじめアルゴリズム』

昔から「数学」が嫌いだ。   いくら友達から「あの先生、教え方がめちゃくちゃ上手だから絶対大丈夫だよ!」と言われようが、根本的に数字と向き合うことが苦手なのだから仕方ない。   スーパーのセール品の値引率やクレジットカードのポイントの還元率、などなど。   日常生活を送る上で最低限必要な加減乗除さえできていれば、数学なんてできなくたって生きていけるのだから。そんな根っからの数学嫌いの私がふと表紙に惹かれて手にとった『はじめアルゴリズム』は、数学の観念を根本から覆す漫画だったのだ。

レビュー

麗しき女性バーテンダーが織りなすカクテル漫画『まどろみバーメイド』

お酒が、酒場が大好きだ。   心に残る1杯は疲労や悩みを打ち消してくれたり、旅の思い出になったり、人生を少し豊かにしてくれる。誰しもそんな記憶があるだろう。   お酒に関する豆知識やカクテルをめぐるさまざまな人間関係を描いた新感覚漫画、それが『まどろみバーメイド』だ。

まとめ

メンタルヘルスに効く奮闘エッセイ漫画3選

うつ病、パニック障害、統合失調症、過食症、拒食症、ヒステリック……これらの精神障害は、風邪などの病と同様に、いつだって私たちが当事者になりうるものだ。しかし、なったことがない多くの人々に、その症状の辛さや心境を理解してもらうのは難しい。「結局甘えなんじゃないの?」なんて辛辣なことを言われてしまう可能性だってある。   そんな当事者の孤独は、同じようにその病と向き合い戦う人たちの姿をみることで癒されるかもしれない。

レビュー

圧倒的な才能を持ったクラスメイトが有名になっていく。自分には才能があるのか、夢をかなえられるのか!?『アオイホノオ』

どんな有名人にも無名の時代はある。   そして、どんな人だろうと悩み・苦しみ・ときには笑い、悪戦苦闘するときがある。   それを人は青春と呼ぶのだと思う。   『アオイホノオ』はクリエイターとしての主人公の青春が詰め込まれた作品だ。   圧倒的な才能を持つクラスメイトとの比較に挫折・葛藤していく主人公の気持ちが痛いほどわかる。