少女漫画

レビュー

新時代突入の今こそ読み時!『エロイカより愛をこめて』の華麗&硬派な世界にハマれ!

「長く続いている、長寿連載である」ことが最大の特徴として、読んだことのない人にも広く知られている漫画がいくつかある。 時代を経るごとに「タイトルだけは知ってる」という層が増えていく。「今さら手を出しづらい…」と思われてしまうのだ。 その気持ちはわかる。でも、長く読み継がれている作品には、それだけの魅力があるものだ。 今回紹介する『エロイカより愛をこめて』(青池保子)も、そんな長寿作品の一つである。

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懐かしいから新しい。『星のとりで~箱館新戦記~』は“王道少女新選組漫画”だ!

女オタクの“必修科目”のひとつ、「新選組」というコンテンツ 女オタクの多くは、そのオタク人生のどこかで一度は「新選組病」を患うのではないかと思う。 歴史の変わり目にあった激動の時代という背景が、それだけで興味深いのはもちろん、その中で最後まで徳川幕府方として戦い抜いた立場や、局長・近藤勇、“鬼の副長”土方歳三、一番隊組長・沖田総司…といった人物たちは調べるほどにその魅力が浮き彫りになり、彼ら一人ひとりや、その関係性を活写した小説や漫画、映像作品が多数残されてきていることで、なんとなくとっつきづらい印象のある「歴史」というジャンルに足を踏み入れるきっかけとして最適なコンテンツだからだろう。 『星のとりで~箱館新戦記~』(碧也ぴんく)は、女性向け漫画雑誌「WINGS」(新書館)で連載中の作品。

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福原遥さん×佐藤大樹さん主演の実写映画が大ヒット上映中!『4月の君、スピカ。』原作レビュー

天文部で繰り広げられる三角関係を描いた大人気少女マンガ『4月の君、スピカ。』の実写映画が全国の劇場で上映中です。主人公の星を福原遥さん、そんな星に片思いするちょっぴりチャラめ男子の泰陽を佐藤大樹さん(EXILE/FANTASTICS from EXILE TRIBE)、泰陽の幼馴染であり星の想い人でもある深月を鈴木仁さんが演じていることでも話題ですね。そこで今回は、映画の公開と同日にかきおろし番外編を収録した10巻も発売された、原作マンガの『4月の君、スピカ。』をご紹介します。

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それは果たして恋愛か?『窮鼠はチーズの夢を見る』に読む、男と女の形

月9ドラマ化された『失恋ショコラティエ』で一躍有名になった水城せとな。 実写映画化作品『脳内ポイズンベリー』、幻想的なドラマ『放課後保健室』『黒薔薇アリス』、「イブニング」(講談社)にて連載中の最新作『世界で一番、俺が○○』など、代表作と呼べる作品を多数持つ彼女だが、個人的に現時点でのお気に入りを一つだけ挙げるとこの作品――『窮鼠はチーズの夢を見る』シリーズになる。

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『櫻の園』で考える。JKたちは「女子であること」とどう向き合ってきたか

目を見張る完成度。「17歳の女の子」を最も適切に、美しく描く 桜の木に囲まれた丘の上に建つ私立の女子高。 濃紺の制服に身を包んだ生徒たちは、下校時に校舎に向かって「ごきげんよう」と挨拶をする。 そして春の創立祭では毎年、演劇部がチェーホフの「桜の園」を上演する――。 『櫻の園』(吉田秋生)は、そんな“いかにもな女子高(さらにわかりやすく言うなら「お嬢様高校」)”を舞台に、演劇部に所属する4人の少女たちを主人公として描いた短編連作集だ。

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平成の終わりに、伝説の少女ギャグ漫画『B.B.Joker』をあらためて読んでみた

母親の影響で、私は学生時代からよく4コマ漫画を読んでいた。当サイト「まんが王国ラボ」でも、4コマ漫画のレビューを中心に書かせていただいている。 さて、4コマ好きを標榜するからには、この作品を紹介しないわけにはいかない。1997年~2002年に「LaLa」(白泉社)で連載されていた、知る人ぞ知る伝説の少女ギャグ漫画、『B.B.Joker』だ。

まとめ

痛くて、苦しくて、優しい。戸田誠二作品で生々しい「生」に触れる

自分の能力や、置かれている境遇や、日々の生活に、十分な自信を持てる人は、あまり多くないと思う。将来への不安にさいなまれたり、大小さまざまな失敗を気に病んだりしながら、どうにか毎日をやり過ごしている。人前では明るく振舞いながら、そんな閉塞感を抱えている人は、決して少なくないはずだ。 今回取り上げる戸田誠二さんは、素朴で実直な作風でそんな「パッとしない大人」の心にそっと寄り添ってくれる漫画家だ。 彼のデビュー作から最新作まで、3つの作品集を紹介したい。

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『こどちゃ』作者・小花美穂が描く、怖いけど読みたくなるトラウマ漫画『パートナー』

私が小さいころ家の近所にレンタルビデオ店GEOがあった(今もあると思う)。 そこでは当時流行っていたコメディ映画「マスク」が壁一面に並べられていた。私はあの頃、「緑に塗られた外国人の顔」が怖くて怖くて、大泣きしたのである。それ以来GEOに一人で行った記憶がないし、平気になったのは大人になってからだと思う。 子供の時のトラウマは、なかなか忘れられないものがある。 今回紹介する『パートナー』は私にとっての初めてのトラウマ漫画である。怖くて泣いたとまではいかないが、しばらく近所の本屋の『りぼん』のコーナーに一人では近寄ることができなかった。

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ヴィレヴァンで青春時代を過ごした大人に。思い出せトキメキ!『恋文日和』

遊べる本屋「ヴィレッジヴァンガード」は私の大好きな本屋の一つだ。(愛知県出身としては発祥の地が名古屋ということが誇りである。) 小学校の時は見てはいけないような大人の世界にドキドキしながら、中学校の時は雑貨を前に友達とゲラゲラ笑いながら、高校の時は好きな人と趣味が合うかソワソワしながら、大学の時は面白い漫画をリサーチしにワクワクしながら遊びに行っていた。

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大人も子ども浸りたい、淡くおだやかな世界。『奈知未佐子短編集 ~思い出小箱の15粒~』

人が「面白い」と感じる漫画の条件はなんだろうか? いろいろな考え方があると思うが、例えば漫画という表現の魅力を「キャラクター」「ストーリー」「演出」の3要素に分解して考えた場合、この三者のバランスが良い作品、もしくはどれか1つか2つが突出している作品が「面白い」漫画になる、というのはひとつの基準ではないかと思う。 そして、特に大勢の人に支持される作品は、(もちろん上記3要素がそろっているパターンが多いのだが)特に「キャラクター」が強いことが多い。 逆に言えば、キャラクターを立てずに魅力的な漫画を、それも商業のフィールドで描くことは、とても難しいことなのかもしれない。