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親子三代に渡ってリンクする不思議なお話『水域』は背中がぞわぞわする

皆さんは子どもの頃に読んだ絵本で「これはめちゃくちゃ怖かった」という作品はあるだろうか。 私は「すてきな三にんぐみ」という絵本が怖かった。とにもかくにも何よりも、絵が怖かった。 さて今回私が紹介する『水域』という漫画。 さきほど例に挙げた絵本だが、大人になってから読むと、さすがに怖さは感じない。 しかし『水域』。これを読んだあと、私は背中がぞわぞわした。 それは子どもの頃に、あの絵本たちを読んだ時の感覚と同じだった。 なぜそう感じたのか?あらすじを紹介するとともに、これから書いていこうと思う。

まとめ

盛り上がってます。鑑賞作品選びの参考にもなる“映画漫画”3選

今回紹介するのは、実在の映画作品を扱った“映画漫画”作品。 このジャンルは、ガイド系漫画の中でも近年特に充実してきていると思う。 表現として漫画に近い部分もある(かつて、戦後日本漫画の黎明期を支えた大御所漫画家の多くは、そろって映画から強い影響を受けている)映画は、コンテンツのジャンルの中で漫画家が扱いやすい題材であること、また近年、電子配信を通じて既存の映像作品に触れることが気軽にできるようになったことが背景にあるのだろうと考えるが、漫画として楽しみながら、さまざまな映画についてちょっとだけ知ることができる作品が増えているのだ。 そんな中から、それぞれバラバラの個性を持った3作品をピックアップしたい。

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いじめと難聴。重いのに面白い。『聲の形』を読んで考える「エンターテイメント」の話

「漫画」は「エンターテイメント」だと思う。そして「エンターテイメント」は「面白さ」だと、私は思う。 そしてその「面白さ」という言葉は、「笑い」だけを指しているわけではない。 感動ストーリーでは「泣ける」、ホラー漫画では「怖い」、ヒーローものであれば「熱い」。 その物語のテーマに沿った感情を抱けるかどうかこそ「面白さ」だと考えている。 さて、今回ご紹介する『聲の形』という漫画。読んだことがある人なら分かるだろう。 簡単に言ってしまうと、非常に重い話である。 ただ、重い設定ではあるものの、私はこの漫画の「面白さ」にハマり、全部を読んだ。 そして泣いた。

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宇宙ゴミの回収業者。そう遠くない未来のヒューマンドラマ『プラネテス』

「宇宙デブリ」という言葉をご存知だろうか。 例えば打ち上げから年月が経ち、使われなくなってしまった人工衛星の部品。多段ロケットでの切り離しの際にどうしても出来てしまう破片。 当然、宇宙は無重力なので、そういったものは基本的に地球へ落ちてくることなく、いつまでも宇宙空間を漂うことになる。 それが「宇宙デブリ」。つまりゴミのことだ。

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まもなくドラマが放映開始!車椅子に乗る障がい者となった初恋の彼との恋を描く『パーフェクトワールド』原作レビュー

2019年4月16日21時から関西テレビ系列で放映開始するドラマ「パーフェクトワールド」。昨年には岩田剛典さん、杉咲花さん主演で映画化もされている作品ですが、ドラマでは松坂桃李さん、山本美月さんが主演を務めます。今回は、女性コミック誌「Kiss」にて連載中で、累計部数170万部を突破している原作マンガをご紹介します。

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山下智久さん主演!科学×医療×ヒューマンミステリードラマ『インハンド』放送直前原作レビュー

山下智久さん主演で話題の科学×医療×ヒューマンミステリードラマ『インハンド』の放送がいよいよ間近に迫ってきました。山下さんと言えばフジテレビで放送されていた「コード・ブルー」の主演としてもお馴染み。同じ医療系のドラマということもあり、がぜん注目が集まっています。 そこで今回はその原作となった漫画『インハンド』をご紹介します。

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当たり前を当たり前じゃないものに。海賊たちが生きた時代『ヴィンランド・サガ』

おじさん臭いことを言うが、歴史にはロマンがある。 現代のようになんでもかんでもデータで残る時代じゃない訳で、いくら文献を読み込んでも人々の暮らしの隅々までは分からない。 だからこそ「あの頃はこうだったんじゃないか」と想像することが歴史の楽しみ方の一つだ。 歴史に思いを馳せること。ロマンだ。ロマンでしょ?ロマンです! しかし「あの頃」は殺し合いや略奪、奴隷制が当たり前に存在していた。 現代に生きる中で、特に日本に住んでいるとなかなか理解できない感覚だ。ロマンという言葉だけで歴史を見ていて良いものか?時々、考えてしまう。 どこにも記録が残っていない悲しい話や、薄暗い気持ちになる出来事も数多いだろう。虐げられ、苦虫を噛む人だっていたはずだ。 それが「当たり前」。いつも通りの日常で、普通だった。 『ヴィンランド・サガ』はその時代の「当たり前」を変えようとする人物たちの物語である。

まとめ

編集部おすすめ:連載中から往年の人気作まで2019年サッカー漫画20選

1993年にJリーグが開幕し、1998年にワールドカップ初出場を果たして以降、日本におけるサッカー熱は徐々に高まってきてますね。海外で活躍する日本人選手も増えてきているので、日本におけるサッカーを取り巻く環境は大きく変わってきました。それはもちろん、サッカー漫画においても同様で、現在に至るまで数多くの作品が生み出されています。 キャプテン翼のように小学生からプロまでシリーズ展開しているものもあれば、高校サッカー、ユース、プロ、女子サッカーなど各カテゴリを対象とした作品もあります。 それでは、超有名な往年の人気作から知る人ぞ知る隠れた名作まで、テーマ別に紹介していきます。 無料で試し読みもできるので、気になる作品をチェックしてください!

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壮大なスケールで人間の死生観を描く『創世のタイガ』を深読みしてみる

最近「あなたの文章は論理が飛躍していますね」と言われることが多い。確かに飛躍しているは飛躍しているのだけれど、その飛躍にこそ(その空白部分にこそ)文章の面白さはあるのもだと信じているし、やけに論理的な文章はだれの記憶にも残らない。そういった文章は時にただそこにあるだけ、ある種の残滓となってしまうことは、こと文章に携わる人間としては本当に悲しきことで、たまに涙を流しながら世を憂いている(嘘)。

まとめ

原作よりも面白い?あの人気作品のスピンオフ漫画3選

「スピンオフ」とは、人気作品の番外編や、サブキャラクターを主人公にした派生作品のこと。昔から存在するジャンルですが、近年ますますその数が増えている印象があります。中には、スピンオフのほうが元ネタの作品より有名になる場合も……。 そこで今回は、原作を知らなくても楽しめる、もちろん知っていればさらに楽しいスピンオフ漫画を3つ紹介したいと思います。