戦場を縦横無尽に飛び回る魔女。戦争と恋、そして処女の話『純潔のマリア』
今回は、中世ヨーロッパの戦場を思うがままに飛び回った魔女の漫画『純潔のマリア』についてお話ししたい。 空も飛べちゃう、召喚もできちゃう、私が小学生の頃確信していた魔法の世界がそこにある。
今回は、中世ヨーロッパの戦場を思うがままに飛び回った魔女の漫画『純潔のマリア』についてお話ししたい。 空も飛べちゃう、召喚もできちゃう、私が小学生の頃確信していた魔法の世界がそこにある。
福満しげゆき氏の漫画が好きなのだ。 誰が何と言おうと好きなのだ。 …などと、なんとなく予防線を張っておきたくなるタイプの漫画家さんなのだが、とにかく好きなのだ。 最新作『診断の多い育児マンガ』の連載も好調な彼の漫画の魅力を、今回はこの場を借りて語らせていただきたい。
『高校球児 ザワさん』は、2008年から2013年にかけて「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)で連載された作品。 野球の強豪校・私立日践学院高校の野球部に、マネージャーではなく選手として所属する唯一の女子部員・「ザワさん」こと都澤理紗(みやこざわ・りさ)と、彼女の周辺の人物を中心に、高校球児たちの3年間を描いた漫画だ。
「ドラゴンクエスト1」をプレイしたことのある人なら、きっとドラゴンに対して思い入れがあるだろう。私はある。緑のあいつ。とにかくレベルを上げて戦った。達成感がすごかった。 それから何年か経ち、今度は「ドラゴンクエストモンスターズ」が発売された。今までのドラクエシリーズでは敵だったモンスターたちを今度は育てる、という内容。緑のあいつも仲間になるのだ。昨日の敵は今日の友。シリーズファンならカタルシスを感じたはず。 さあ、今回ご紹介する『空挺ドラゴンズ』はドラゴンを食べる漫画だ。 ある作品では神聖な存在とされ、ある作品ではおとぎ話の一節に登場するドラゴンを、食べる。 つまりは「野生動物としての龍」がたくさん登場する物語である。
皆さんは子どもの頃に読んだ絵本で「これはめちゃくちゃ怖かった」という作品はあるだろうか。 私は「すてきな三にんぐみ」という絵本が怖かった。とにもかくにも何よりも、絵が怖かった。 さて今回私が紹介する『水域』という漫画。 さきほど例に挙げた絵本だが、大人になってから読むと、さすがに怖さは感じない。 しかし『水域』。これを読んだあと、私は背中がぞわぞわした。 それは子どもの頃に、あの絵本たちを読んだ時の感覚と同じだった。 なぜそう感じたのか?あらすじを紹介するとともに、これから書いていこうと思う。
『じゃりン子チエ』という漫画をご存知だろうか? ……なんて書くと、関西地方の、ある年齢以上の方には、 「誰に聞いとんじゃ、ワレ!」 と怒られてしまうかもしれませんね。 というのも、昭和の終わりごろ、関西地方では『じゃりン子チエ』のアニメがリピート再放送されており、最終話を迎えても、また第1話から再放送されるというヘビーローテーション。 ……その《無限ループ》にさすがの関西人も、 「ええかげん飽きたわ!」 「もう何回も見て、セリフも覚えたわ」 と思った頃に、嘘のように第2シーズン……新作シリーズ『チエちゃん奮戦記 じゃりン子チエ』が10年ぶりに新規制作されてしまい、新たなループが始まるという脅威……もとい「驚異」の作品。
「宇宙デブリ」という言葉をご存知だろうか。 例えば打ち上げから年月が経ち、使われなくなってしまった人工衛星の部品。多段ロケットでの切り離しの際にどうしても出来てしまう破片。 当然、宇宙は無重力なので、そういったものは基本的に地球へ落ちてくることなく、いつまでも宇宙空間を漂うことになる。 それが「宇宙デブリ」。つまりゴミのことだ。
「文学者のキャラクターが登場する漫画」というと、イケメンキャラ化した「文豪」たちのバトル漫画『文豪ストレイドッグス』を思い浮かべる方も多いかもしれない。 『文スト』のキャラクターは、実在した文豪の名前とイメージを借りて新たに発想された、作家その人とは全く別のキャラクターだけれど、そこから文豪本人や、その作品に興味を持ち、作品を読み始めるきっかけとなる人もいるだろう。 だけど……実際、たとえば明治時代に書かれた小説をいきなり読もうとしたら、ちょっと手に負えないかもしれない。 そんなときには、実在した「文豪」の生涯を描いた「文豪漫画」をオススメしたい。
みなさんは、牛のエサがおいしいことはご存知だろうか。 噛み砕くと香ばしさが口いっぱいに広がる。そして食べる手が止まらなくなる。 ビールのおつまみにぴったりだ。 さて…筆者の頭がおかしくなった訳ではない。 本当に食べたことがある。 現在は廃業してしまったが、昔、私の実家では牛を飼っていた。 育てた牛を食肉用に出荷する、畜産業を営んでいたのだ。 そこで、牛の世話を主だってやっていた叔父に「牛のエサ、うまいから食べてみーや」と言われ、口に運んだ、というのが経緯。
今回ご紹介する漫画『ソラニン』は、そんな若者たちのモラトリアムが描かれている作品だ。 そして私には気づいたことがある。 それは、登場するキャラクターたちに対して「こいつらの考え方、若いな…」と先輩風を吹かしている自分がいること。 しかし、20歳頃に読んだ時は「分かる、分かるぞ!その感じ!」という思いを抱いていた。 もっと言うと、初めて読んだ高校生時代には「大人だな、この人たち!憧れちゃうぜ!」だった。 『ソラニン』は読むタイミング、自分の年齢によって読後感が変化する漫画だと思う。