ハラハラドキドキのストーリーに引き込まれる!篠原千絵の漫画3選

まとめ

絵、ストーリー、キャラクター、世間の評判。
 
あなたは新しく読む漫画を選ぶとき、何をきっかけに選びますか?
 
「ストーリーも重要だし、おもしろくて絵もきれいな漫画を読みたい!」という人も多いのではないでしょうか。
 
そんなあなたにオススメなのが、篠原千絵さんの漫画です。

ハラハラドキドキするストーリーはさることながら、その絵の美しさに魅了されるファンが続出。
 
今回はそんな篠原千絵さんの描く漫画の中でも、私が特にオススメしたい3作品をご紹介します。
 

『海の闇、月の影』

 

海の闇、月の影
©篠原千絵/小学館
 
仲良しな双子の姉妹、小早川流風(こばやかわ るか)と流水(るみ)。2人は同じ高校の陸上部に所属し、同時に先輩である当麻克之(とうま かつゆき)に恋をします。克之が選んだのは、妹である流風。恋に破れた流水は、自らの感情を押し殺し、流風を祝福するのでした。
 
そんなある日、女子陸上部員たちはキャンプ中に雨宿りで入った古墳の中で異臭に気付き、次々に倒れます。それがきっかけでほとんどの部員が亡くなり、流風と流水だけが生き残りました。
 
双子は古墳の中で「不思議な力」を与えるウイルスに感染していて、空を飛んだり、壁をすり抜けたり、素手で人の体を貫いて殺したりできる体になってしまいます。
 
ウイルスの影響で、これまで明るく優しかった流水の様子は一変し、人が変わったようになってしまいました。流風に対して嫉妬や怒りの感情をむき出しにするようになり、激しい殺意を抱き、流風を殺して克之を手に入れようとします。
 
『海の闇、月の影』のおもしろさは、作り込まれたストーリーにあります。
 
ただのラブストーリーではなくミステリー要素も含まれるので、一度読み始めると途中でやめるのは不可能と言ってもいいほどおもしろいです。作者の篠原千絵さんは、それくらい魅力的なストーリーを描く天才なんですよ……。
 
残忍な性格に変わり、克之を手にいれるために次々に人を殺していく流水。
 
流水の暴走を止めるべく、対抗することを決意した流風と克之。
 
ウイルスの秘密や、複雑な人間関係を織り交ぜながら進むストーリーからは目が離せません。
 

『闇のパープル・アイ』

 

闇のパープル・アイ
©篠原千絵/小学館
 
主人公の尾崎倫子(おざき りんこ)は、ヒョウに変身することができる変身人間。そんな倫子に目をつけた生物教師の曽根原薫子(そねはら かおるこ)は、変身人間の存在を世に知らしめるため、研究対象として倫子をつけ狙います。
 
目的のためなら人を殺すことさえいとわない薫子の登場により、普通の女子高生だった倫子の平穏な生活は一変します。本作は、倫子と薫子の戦いを描いたミステリー作品です。
 
1996年に雛形あきこさん主演でドラマ化された『闇のパープル・アイ』は篠原千絵さんの作品の中でもファンが多く、未だ読み続けられている名作です。
 
倫子の恋人・水島慎也との切なく悲しい恋の行方は、少女漫画史に残るほどの衝撃ではないでしょうか。
 
本作は登場人物がとにかく魅力的なんです。
 
倫子に好意を寄せ、手に入れようとする男性・小田切貢(おだぎり みつぐ)の強引さや色気には、思わずクラクラしてしまいます……。
 
こういう男性って、女子が一度は憧れちゃうやつだよね……。
 
ドキドキしたいときはもちろん、本作は涙なしでは読むことはできないので、泣ける漫画を読みたいときにもオススメです。
 

『蒼(あお)の封印』

 

蒼(あお)の封印
©篠原千絵/小学館
 
原因不明の悪寒とめまいに悩まされていた美しい高校生・桐生蒼子(きりゅう そうこ)はある日、転校先の学校で奇妙な事件に巻き込まれます。
 
自分の体や生活に違和感を覚えるようになった蒼子の前に現れたのは、「西園寺彬(さいおんじ あきら)」と名乗る男。が現れます。
 
彬によって、自らが「鬼」であることを告げられた蒼子。当初始めは動揺していましたが、頭に角が生え、「人を食べたい」という自我が芽生えてきてしまった蒼子は、自分が鬼であることを受け入れざるを得ませんでした。
 
鬼を狩る能力を持つ彬は当初、蒼子を殺すために近付いたものの、いつしか蒼子に惹かれるようになります。蒼子自身も人間として、彬と愛し合いながら生きることを望むのですが……。
 
私がこの漫画を初めて読んだのは10年以上も前になるのですが、結末がわかっていても何度も読み返してしまうほどおもしろいです。
 
篠原千絵さんの漫画に共通して言えることは、読み進めていくうちにとにかく作品の世界観に引き込まれてしまうこと。
 
人食い鬼の一族「東家の蒼龍」の女王である蒼子と、対立して人食い鬼を滅ぼそうとする「西家の白狐」の当主である彬。
 
許されない2人の恋は切なくて、もどかしくて、美しいのです。
 

<まとめ>

 
少女漫画としてはめずらしいミステリー・ホラー要素を含む篠原千絵さんの作品たち。彼女は今回紹介した3作品以外にも、『天は赤い河のほとり』『陵子の心霊事件簿』など、たくさんの名作を生み出してきました。
 
いわゆる「普通」のラブストーリーに飽きているなら、ぜひ一度読んでみるのがオススメですよ。壮大かつ細かく作り込まれたストーリーに、きっと満足すること間違いなしです。
 
 
海の闇、月の影/篠原千絵 小学館
闇のパープル・アイ/篠原千絵 小学館
蒼(あお)の封印/篠原千絵 小学館