まとめ

ありそうでなかった!古代中国が舞台の宦官ファンタジーBL『日野晶』作品3選

実写映画化された人気漫画・キングダムの影響で注目を集める古代中国。その中にも登場した宦官なる存在をご存知でしょうか。宦官とは、去勢して後宮に仕えた男性のこと。手術シーンを想像しただけでも悶絶ですが、『日野晶』先生の宦官BLシリーズでは、窮地に陥っても決してへこたれない宦官の強かな姿が描かれており、作品全体に漂うユーモアと相まって恐怖心はほぼゼロ。歴史に翻弄されながらも幸せを望んでもがく彼らの健気さ、可愛らしさの虜になること請け合いです!

レビュー

史上最も「野球知らなくても面白い」球児漫画。『高校球児 ザワさん』

『高校球児 ザワさん』は、2008年から2013年にかけて「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)で連載された作品。 野球の強豪校・私立日践学院高校の野球部に、マネージャーではなく選手として所属する唯一の女子部員・「ザワさん」こと都澤理紗(みやこざわ・りさ)と、彼女の周辺の人物を中心に、高校球児たちの3年間を描いた漫画だ。

レビュー

龍と共に生きる人々の生活を覗き見る。お腹が空くファンタジー漫画『空挺ドラゴンズ』

「ドラゴンクエスト1」をプレイしたことのある人なら、きっとドラゴンに対して思い入れがあるだろう。私はある。緑のあいつ。とにかくレベルを上げて戦った。達成感がすごかった。 それから何年か経ち、今度は「ドラゴンクエストモンスターズ」が発売された。今までのドラクエシリーズでは敵だったモンスターたちを今度は育てる、という内容。緑のあいつも仲間になるのだ。昨日の敵は今日の友。シリーズファンならカタルシスを感じたはず。 さあ、今回ご紹介する『空挺ドラゴンズ』はドラゴンを食べる漫画だ。 ある作品では神聖な存在とされ、ある作品ではおとぎ話の一節に登場するドラゴンを、食べる。 つまりは「野生動物としての龍」がたくさん登場する物語である。

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親子三代に渡ってリンクする不思議なお話『水域』は背中がぞわぞわする

皆さんは子どもの頃に読んだ絵本で「これはめちゃくちゃ怖かった」という作品はあるだろうか。 私は「すてきな三にんぐみ」という絵本が怖かった。とにもかくにも何よりも、絵が怖かった。 さて今回私が紹介する『水域』という漫画。 さきほど例に挙げた絵本だが、大人になってから読むと、さすがに怖さは感じない。 しかし『水域』。これを読んだあと、私は背中がぞわぞわした。 それは子どもの頃に、あの絵本たちを読んだ時の感覚と同じだった。 なぜそう感じたのか?あらすじを紹介するとともに、これから書いていこうと思う。

レビュー

『じゃりン子チエ』ゴンタクレな父親と、しっかり者の娘の、円環する昭和神話

『じゃりン子チエ』という漫画をご存知だろうか? ……なんて書くと、関西地方の、ある年齢以上の方には、 「誰に聞いとんじゃ、ワレ!」 と怒られてしまうかもしれませんね。 というのも、昭和の終わりごろ、関西地方では『じゃりン子チエ』のアニメがリピート再放送されており、最終話を迎えても、また第1話から再放送されるというヘビーローテーション。 ……その《無限ループ》にさすがの関西人も、 「ええかげん飽きたわ!」 「もう何回も見て、セリフも覚えたわ」 と思った頃に、嘘のように第2シーズン……新作シリーズ『チエちゃん奮戦記 じゃりン子チエ』が10年ぶりに新規制作されてしまい、新たなループが始まるという脅威……もとい「驚異」の作品。

まとめ

盛り上がってます。鑑賞作品選びの参考にもなる“映画漫画”3選

今回紹介するのは、実在の映画作品を扱った“映画漫画”作品。 このジャンルは、ガイド系漫画の中でも近年特に充実してきていると思う。 表現として漫画に近い部分もある(かつて、戦後日本漫画の黎明期を支えた大御所漫画家の多くは、そろって映画から強い影響を受けている)映画は、コンテンツのジャンルの中で漫画家が扱いやすい題材であること、また近年、電子配信を通じて既存の映像作品に触れることが気軽にできるようになったことが背景にあるのだろうと考えるが、漫画として楽しみながら、さまざまな映画についてちょっとだけ知ることができる作品が増えているのだ。 そんな中から、それぞれバラバラの個性を持った3作品をピックアップしたい。

レビュー

いじめと難聴。重いのに面白い。『聲の形』を読んで考える「エンターテイメント」の話

「漫画」は「エンターテイメント」だと思う。そして「エンターテイメント」は「面白さ」だと、私は思う。 そしてその「面白さ」という言葉は、「笑い」だけを指しているわけではない。 感動ストーリーでは「泣ける」、ホラー漫画では「怖い」、ヒーローものであれば「熱い」。 その物語のテーマに沿った感情を抱けるかどうかこそ「面白さ」だと考えている。 さて、今回ご紹介する『聲の形』という漫画。読んだことがある人なら分かるだろう。 簡単に言ってしまうと、非常に重い話である。 ただ、重い設定ではあるものの、私はこの漫画の「面白さ」にハマり、全部を読んだ。 そして泣いた。

その他

2019年5月:まんが王国ラボ編集部おすすめ新刊コミック20選

いよいよ来月からから新元号「令和」の始まりですね。 なぜかちょっとだけ、わくわくドキドキしてしまうのは私だけではしょうか? 新しい時代はどんな時代になるか、楽しみですね。 それでは、まんが王国ラボ編集部がおすすめする2019年5月配信予定の注目新刊コミックを一挙にご紹介します! 「令和」を代表する作品がこの中にあるかもしれません!!

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懐かしいから新しい。『星のとりで~箱館新戦記~』は“王道少女新選組漫画”だ!

女オタクの“必修科目”のひとつ、「新選組」というコンテンツ 女オタクの多くは、そのオタク人生のどこかで一度は「新選組病」を患うのではないかと思う。 歴史の変わり目にあった激動の時代という背景が、それだけで興味深いのはもちろん、その中で最後まで徳川幕府方として戦い抜いた立場や、局長・近藤勇、“鬼の副長”土方歳三、一番隊組長・沖田総司…といった人物たちは調べるほどにその魅力が浮き彫りになり、彼ら一人ひとりや、その関係性を活写した小説や漫画、映像作品が多数残されてきていることで、なんとなくとっつきづらい印象のある「歴史」というジャンルに足を踏み入れるきっかけとして最適なコンテンツだからだろう。 『星のとりで~箱館新戦記~』(碧也ぴんく)は、女性向け漫画雑誌「WINGS」(新書館)で連載中の作品。

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宇宙ゴミの回収業者。そう遠くない未来のヒューマンドラマ『プラネテス』

「宇宙デブリ」という言葉をご存知だろうか。 例えば打ち上げから年月が経ち、使われなくなってしまった人工衛星の部品。多段ロケットでの切り離しの際にどうしても出来てしまう破片。 当然、宇宙は無重力なので、そういったものは基本的に地球へ落ちてくることなく、いつまでも宇宙空間を漂うことになる。 それが「宇宙デブリ」。つまりゴミのことだ。