青年漫画

レビュー

調味料はめんつゆだけでいい。ずぼら女子のお手軽グルメ漫画『めんつゆひとり飯』

2018年の3月ごろ、Twitterで「料理にめんつゆを使う女とは付き合えない」と言う男の話が話題になった。 少なくとも自分は、そんなことを言っている男性は見たことも聞いたこともないが……。「料理にめんつゆを使う女性」ならひとり知っている。漫画の世界に。『めんつゆひとり飯』の主人公・面堂さんだ。

レビュー

幼稚園児が無邪気に両親の情事を覗きこむ? 『しいちゃん、あのね』は可愛らしい表紙とのギャップにやられる

よく、家族でドラマを見ていたら、とつぜんベッドシーンが挟まれて、両親が子どもの様子を気にしてあたふたする……なんて場面がある。実際我が家でも、幼いころはそういった「変な空気」がたびたび食卓で起きていた。 でも、子供たちは、それが何を意味しているのかわからないのがほとんどなのではないだろうか。ベッドで二人の男女が裸で仲が良さそうに眠っている、その程度の認識なのではないか。(いまはデジタルネイティヴの世代だから、もっと知識もあるのかな)

レビュー

どうしたら「自分は誰よりも不幸だ」と言えるだろう?『世界で一番、俺が〇〇』

「好きな人にフラれた」 「就職の面接に落ちた」 「仕事でミスをして上司に怒られた」   生きていれば、辛いことも恥ずかしいこと山ほどある。そのたびに、ややもすれば、私たちはつい「自分が世界で一番不幸だ」とでもいうような顔で頭を抱えてしまう。   でも、ふと冷静になる。たとえば屋根のある家に住んでいたら、毎日の食事に不自由していないのなら、友人が一人でもいるのなら、誰よりも不幸だ、なんてこと言うことはできないのではないか。恵まれていることがひとつでもあるのなら、それがない人に比べて、幸せだと言える部分があるということではないか?

レビュー

オリンピックムードを盛り上げよう!毎秒笑える女子体操4コマ『はんどすたんど!』

2020年の東京オリンピック開幕まで既に2年を切っていると知り、時の流れの早さを実感する。猛暑の中で競技を行う選手たちの健康面、会場の工事を請け負う建設会社の経営破綻など課題が山積みではあるものの、大会が無事に開催されることを願わずにはいられない。 今回紹介するのは、オリンピック種目でもある女子体操がテーマの『はんどすたんど!』。女子体操も、パワハラ問題が世間を騒がしたのは記憶に新しいが、そんな暗いムードを吹き飛ばす明るさを持った4コマ漫画だ。

インタビュー

『ブラック学校に勤めてしまった先生』配信記念! 双龍先生インタビュー

女子校に赴任してきた教師・今田定道(いまださだみち, イマッチ)。担任するクラスの生徒は、なんと全員が真っ黒ギャルだった! 「ビッチ黒ギャルVS童貞教師イマッチ」!? 欲望に純粋な彼女たちのド直球ラブアタックに翻弄される先生ライフが始まる――。 ニコニコ漫画で累計8,000,000回再生突破の大人気作品『ブラック学校に勤めてしまった先生』(以下、『ブラ学』)が、まんが王国で配信開始! 配信を記念して、作者の双龍先生に独占インタビューを敢行させて頂くことが出来ました。 泣く子も黙る「双龍節」が炸裂! 垣間見える作品への熱い想い……!? 是非最後までお楽しみください!

まとめ

笑いと悲哀の振れ幅がエグすぎる。『少年アシベ』だけじゃない、森下裕美作品まとめ

ある日、道を歩いていたら、トラックの荷台からゴマフアザラシの赤ちゃんが落ちてきた。少年は家に持って帰り、その日から一緒に家族として暮らすことに。 『少年アシベ』は、可愛いゴマちゃんが印象的だからかついほのぼのとしたギャグ漫画だと思ってしまうが、一度でも読んだことがある人ならそうではないと分かるはずだ。

レビュー

「ホラー漫画界の鬼才・伊藤潤二が描く、太宰治の『人間失格』の衝撃」

「恥の多い生涯を送って来ました。自分には、人間の生活というものが、見当つかないのです。」   太宰治の代表作『人間失格』を読んだことはあるだろうか。   太宰がこの小説を書き終えた1ヶ月後に女性と入水自殺していること、主人公と太宰のあいだにある共通点が多いことなどから、彼の「遺書」だと言われることも多い作品である。   私はこの小説が好きで今までに2〜3回ほど読んでいるのだけれど、読むたびに新しい魅力を発見できるのが『人間失格』のすごいところだと思う。   「『人間失格』の読者には「主人公が自分と似ている」と思う人も多いのだ」という話を聞いたことがあるが、これは私も何となく分かるような気がする。

レビュー

この世界はマンガで、主人公は僕。掟破りなメタ作品『わたしの宇宙』

「トゥルーマン・ショー」という映画をご存知だろうか。「マスク」や「イエスマン」などで知られる人気俳優、ジム・キャリーが主演を務めていることもあり、作品を観た方も多いかもしれない。物語のあらすじはこうだ。 ジム・キャリー演じるトゥルーマンは、ごくごく普通の生活を送る一市民。保険外交員として働き、妻も友人もいる。しかし、その生活は24時間、TV番組「トゥルーマン・ショー」として全世界に放送されていた。彼が生まれた瞬間から、なんと30年にもわたって。さらに、トゥルーマン以外の人間はすべて役者で、暮らしている街は巨大なスタジオだった。自分の生きる人生が“作り物=フィクション”であったと気づいたトゥルーマンは、その舞台からの脱出を試みる……。

レビュー

なぜ私たちは、マイノリティを放っておけないのだろう?『しまなみ誰そ彼』

昔、知人が「セクシャルマイノリティーの人たちにとって、その性志向はアイデンティティとなってるわけでしょ。なのに、それをカミングアウトしづらい社会は間違っている。もっと気軽に言えるようにに、社会を変えていかないといけない」と言っているのを聞いて、「本当にそうだろうか?」と思ったことがある。 もちろん社会が受け入れる雰囲気を作ることで、より生きやすくなる人は増えるかもしれない。

レビュー

「自由」をつかんだはずの中年漫画家が抱える孤独感。『零落』

あなたは、漫画家という職業に憧れることがないだろうか。 絵を描いているだけでお金をもらえる。毎日満員電車に詰まって会社に行かなくてもいい。好きな時間に仕事ができる。理不尽な上司もいない。 漫画家に限らず、アーティストやミュージシャンといった「フリーランス」で働く人に、憧れをいだく方は多いのではないか。 私もそのひとりだ。 しかし、『零落』を読んでしまうと、漫画家に対する認識がかなり変わる。自由に仕事をすることで払う代償は、大きい。