マンガで学べる転職活動!仕事で悩んだら『エンゼルバンク-ドラゴン桜外伝-』を読め!

レビュー

爽やかな陽気が心地よい季節となりましたが、実はこの時期、転職を考える人が増えるそうです。
 
その理由は至ってシンプル。6月はボーナスが出るからです。もらうものだけもらって、すっきりオサラバということですね。同じ理由で12月のボーナス後も退職者が多くなるとのこと。
 
読者の皆様の中にも、転職検討中な方もいるのではないでしょうか。今回はそんなときにとても参考になるマンガ『エンゼルバンク-ドラゴン桜外伝-』を紹介します。

 

エンゼルバンク-ドラゴン桜外伝-
©Norifusa Mita/Cork
 
「外伝」と付いていることからもわかる通り、この作品は偏差値30からの東大受験で知られる『ドラゴン桜』の続編となる作品です。
 

高校教師から転職エージェントへ

 
今回の主人公は、前作の『ドラゴン桜』で龍山高校の英語教師だった井野真々子。
 
物語は、教師の仕事にやりがいを感じなくなってきた彼女が転職を考え同僚に相談し、龍山高校での成功を足掛かりにビジネス講師として活躍する桜木に会いに行くことを勧められる場面から始まります。
 

 
そこで紹介されたのは、常にアロハシャツを着用し、本で埋まったオフイスの端でいつも怪しげな計画を練っている転職エージェントの海老沢という男。
 
軽すぎる態度ながらも、説得力ある自論を展開する海老沢に井野は若干の反感を覚えつつも、彼に誘われて転職エージェントに転身することになったのでした。
 

 

転職は人生のチューニングだ!

 
何かを教示するコンテンツにおいては、それを見たり読んだりした人が「自分でも出来そう!」と思うことが重要だと思います。
 
『ドラゴン桜』が話題になったのは、「偏差値30からの東大合格」というとてつもない設定のなかで紹介される勉強方法が、誰でも実行できるものだったからでしょう。本作でのにおける転職活動のアドバイスもまた、同様です。
 

 
転職エージェントとして活動することになった井野は、転職希望者に対し、海老沢に仕込まれた「転職をしたところで人生はリセットされず、あくまで既存のステータス値を振り替えるだけ。」といった「転職はチューニング理論」を展開します。
 
ないものねだりで高望みするのではなく、自分の望む環境や避けたい条件を可視化して、よりフィットするような転職先を探すのが一番というわけです。これならまずは紙とペンがあれば、誰でもできるはずです。
ただ、それだけだとあまりにも救いがないので、本作では転職者の「持ち点」をアップさせる方法も紹介されています。
 
実は僕も一時期人材会社で働いていたことがあるのですが、本作で展開される理論は、どれも説得力のあるものばかりです。
 
いま転職を考えている人にはもちろん、まだ考えていない人でも、知っているのといないのとでは、働き方に大きな差が出てくる知識が身につく本作。
たくさんの「働く人」に読んでいただきたい作品です!
 
エンゼルバンク-ドラゴン桜外伝-/三田紀房 コルク