筋肉+マニアックの合わせ技!むちむちぶるるんなガチムチBL「鬼嶋兵伍」作品3選

まとめ

野球、レスリング、アメフト、プロレス選手の体型には目がない。「みんなで筋肉体操」を知った時は震えが止まらなかった。そんなガチムチフェチの皆さま、おマッチョさんでした!

ほどよく引き締まった細マッチョよりも肉感たっぷりな分厚い胸板と太腿、そして体に纏った筋肉の鎧をとことん堪能するなら、絶対に外せないのが鬼嶋兵伍作品です。

躍動感みなぎる筋肉の描写は、現実世界ではほぼお目に掛かれない二次元ならではのクオリティ。むちむちぶるるんな肉と肉の激しいせめぎ合いにエネルギーの爆発と豊かな包容力を感じます。しかも、そこから少しマニアックな性癖をプラスすることで筋肉に変化球を付けてくれるのも鬼嶋先生のニクいところ。今回はその中でも特に愛すべき筋肉たちを厳選してみました。

過酷な現場で鍛え抜かれた炭鉱夫の優しい筋肉『ワイルド・ワイルド・ワイルドライフ』

ワイルド・ワイルド・ワイルドライフ【特典付き】
©鬼嶋兵伍/竹書房

すみません、一作目からだいぶ飛ばした感がありますがお許しください。ご紹介したいのはケモ耳同士の濃厚ラブが楽しめる表題作「ワイルド・ワイルド・ワイルドライフ」(もちろんこちらもオススメ。もふもふ最高)ではなく、同時に収録されている「スチール・グレイ・ダウン」という話。

こちらに登場する炭鉱夫の頭領・オーソンの筋肉は広背筋良し、僧帽筋良し、上腕三頭筋良し!のまさに理想的なガチムチ体型です。常に死と隣り合わせの現場で培われた屈強な体は、彼の覚悟と苦労をそのまま表しているかのよう。

そんな汗と涙の結晶ともいうべき炭鉱夫ボディを独り占めするのはこの地を治めるファーディナンド家のお坊ちゃん、セオ。
身分違いの二人ですが、服の汚れも厭わず自らツルハシを握るセオの姿にオーソンは徐々に心を開いていき、主従を超えた信頼関係が芽生えます。

そこから二人の距離がより一層縮まるきっかけとなった事件は実際に本誌でご覧いただくとして、これだけはお伝えしたいのが、圧倒的体格差で魅せるビジュアルの素晴らしさと寡黙で筋の通ったオーソンの漢気です。

「昔から美女よりも筋骨隆々の炭鉱夫に恋い焦がれていた」という衝撃の告白を聞き、驚きを隠せないオーソンでしたが…

最終的にはセオの必死の想いに絆され、黙って受け入れてこんなことに♡

分厚い筋肉の前では「好き」とか「愛してる」などのセリフは必要ありません。いつでも振り解けるのにしない、それ自体が無言の告白といえましょう。口では多くを語らない分、筋肉で応えるガチムチ受け、ぜひともその寡黙な優しさに浸っていただきたいと思います。

格闘家たちの筋肉ゴリゴリ祭り!『後輩が最強ッ。』

後輩が最強ッ。
©鬼嶋兵伍/竹書房

次は、筋肉部門で忘れてはならない格闘家による殺し愛。双拳会空手の現役選手であるブラジル人・フリオと元選手のサラリーマン・海凪春介(みなぎしゅんすけ)が紡ぐ表題作は小細工など一切使わない純愛ストーリー。

ナギこと海凪春介を一途に想うフリオは、ピュアだからこそセックスの方も本能に従ってしっかり表現するタイプに違いありません。マッチョな肉体を駆使して豪快に愛する絡みからは彼の本気度がひしひしと伝わってきます。

負荷をかけて鍛えまくっている現役選手のバキバキな体と、引退した選手のほっそりとした体の描き分けも見ていただきたいポイントなのですが、二人の脱衣シーンはほぼすべてここで掲載していいものか迷うほどの激しさのため割愛。

取り急ぎフリオの上半身のみ載せますので、あとは各自でimagineしてちょ…
エキゾチックな褐色萌え、外国人特有の言葉責め、でもって躍動感みなぎる年下攻めという強力スペックを惜しげもなく披露する若き格闘家はベッドの方でも才能アリです。

さらに表題シリーズ3編に続く作品たちも負けず劣らずの猛者ぞろい。重量級プロレスラー、ルール無用の地下格闘家など、己の拳一つでのし上がった男たちがそれぞれクセの強い欲望を思いっきり体現しております。

例えばこんな感じ。豊満ボディのプロレスラーにエプロンの組み合わせときたら、もうアレをやるっきゃないじゃないですか…

ちなみにすべて読み終わって一番印象的だったのはこちらのセリフです。プロレスでは基本的に避けることはしない、どんなエグい技でも必ず受け切る、そして返す。その流儀をセックスと重ね合わせて放ったイケメンレスラーの一言、「オレにぜんぶぶつけて下さい…!」。

相手が望むのならどんな事でも受け止めようとするこの包容力、海よりも相当深いよーーー!

依存ではなく、お互いを対等なパートナーとして思うがゆえの許し愛。鬼嶋先生の教えを地球全体で実践したらどんなに平和な世の中になるであろうか。そんな事すらよぎった金言とともに、熱い抱擁をぜひともご堪能ください。

サッカー選手の逞しい太腿に挟まれる夢の時間『バチ☆バチ』

バチ☆バチ
©鬼嶋兵伍/竹書房

炭鉱夫、格闘家ときて、ラストに推すのはサッカー選手。しかも複数。二人より三人の方がコントの幅が広がるように、BLの世界もまた大勢だからこそできることがある。それを改めて確信できるなんとも欲張りな作品です。

舞台はとある高校のサッカー部。冬依・津田沼の3年コンビはお互いを密かに想い合っているにも関わらず、今の関係を壊してしまうのが怖くて長い間平行線をたどってきました。

しかしどんな時でも自分の意見をまっすぐに言える後輩・チー汰に出会ったことで、また別の感情が湧き上がり…

三人で新たな愛の形へとキックオフ♡
サッカー選手の武器である逞しい太腿を一人のみならず、二人分惜しげもなく差し出すサービスショットをはじめ、恥ずかしがりながらも後輩チー汰が喜んでくれるならと体を張る先輩二人が非常に健気で可愛らしいのです。息の合ったチームプレイのエロさはもうぶっちぎりですので、サッカーファンならずとも盛り上がること必至です。

またこちらの短編集の中でもうひとつ、個人的にオススメしたいのが、大人の色気ムンムンの左官職人と内気な若手人気美容師による年の差愛を描いた「茜色の青春」。

広い背中に大きくて太い手、雄臭さ全開の渋みを持ったガチムチ左官職人のオジサマが、髪型や洋服を変えてカッコよく決めた破壊力といったらすごいのなんのって。バッチリセットした華やかオン、そしてラフに前髪を下した普段着オフ、いずれも堪能させてくれるなんて鬼嶋先生、感謝でしかない…。骨が性感帯という美容師のマニアックな弱点をすぐさま見抜き、壁や天井のごとく自分色に塗り上げる左官職人の手管は、今時のBLではあまり見かけないいぶし銀の輝きを放っています。

まとめ

以上、バキバキに仕上がった肉体美にときめく鬼嶋兵伍作品3選でした。皆さまはどの筋肉がお好みでしょうか?音が聞こえてきそうなほどに肉感たっぷりのガチンコセックスはフェチ度高めで賛否両論分かれるかもしれませんが、好きな人には麻薬的にハマると思います。そうなると治癒不可。プロテインはおろか、キアリーもキアリクもまったく効きませんので予めご注意ください。

ワイルド・ワイルド・ワイルドライフ【特典付き】/鬼嶋兵伍 竹書房
後輩が最強ッ。/鬼嶋兵伍 竹書房
バチ☆バチ/鬼嶋兵伍 竹書房